ナイジェリア中央銀行が仮想通貨の禁止措置!? 法定通貨保護の理由と影響を解説

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ナイジェリア中央銀行の仮想通貨禁止措置

2023年4月28日、ナイジェリア中央銀行(CBN)が仮想通貨の取引およびその関連活動の禁止措置を発表しました。同行は銀行やその他の金融機関に対し、仮想通貨の取り扱いを直ちに停止するよう命じています。これは法律に基づく強制力のある措置であり、違反した場合は厳しい罰則が科されます。

理由は法定通貨ナイラ護持と金融システム安定化

CBNはこの措置について、国家の法定通貨であるナイラの完全性を守ることが目的であると説明しています。仮想通貨の取引が広がれば、ナイラが置き換えられる恐れがあり、通貨価値の安定を損なう可能性があるためです。

また、CBNは国内の金融システムの健全性を維持することも理由に挙げています。仮想通貨はまだ法的地位が曖昧で、マネーロンダリングなどのリスクが指摘されていることから、事前に規制を行う必要があったと判断したようです。

仮想通貨ビジネスへの直接的打撃は避けられず

一方で、この禁止措置により、ナイジェリアの仮想通貨交換所や関連企業は直接的な影響を受けることになります。国内で事業を継続するのは極めて難しくなり、場合によっては撤退を余儀なくされるでしょう。

実際に、ナイジェリアに拠点を置く大手仮想通貨交換所のBitcoinkeは、サービスの無期限停止を発表しています。その他にも、マイニングファームや仮想通貨決済システムを運営する企業が打撃を受ける可能性が高いでしょう。

個人投資家や利用者への影響も無視できず

さらに、個人の投資家や利用者も、仮想通貨の保有・売買ができなくなるため、資産の移転や処分が制限されてしまう可能性があります。国外の取引所を利用する手段はあるものの、送金などに多くの制約が設けられるでしょう。

金融包摂が遅れているナイジェリアでは、一部の国民が仮想通貨に頼っていた面もあり、今回の規制で経済的な打撃を受ける市民も多いと予想されます。

キーワード解説

  • 法定通貨 – 政府により強制通用力を持つ通貨のこと。ナイジェリアではナイラ。
  • ナイジェリア中央銀行(CBN) – ナイジェリアの中央銀行で金融政策を立案・実行する。
  • 仮想通貨交換所 – 仮想通貨の売買を仲介するプラットフォーム。
  • 金融包摂 – 全ての人々が基本的な金融サービスを公平に利用できる状態のこと。

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