2025年7月、Pi Networkはオープンメインネットへの移行を見据え、「実用化」と「グローバル展開」を加速させる重要な発表を立て続けに行いました。エコシステムの信頼性を担保するKYB(企業認証)パートナーの相次ぐ追加、ウォレット機能の進化、そしてネットワーク基盤の技術的な成熟を示すアップデートまで、その動きは多岐にわたります。また、ベトナムでの法整備や、市場の憶測を呼ぶ「クジラ」の動向など、外部環境の変化もプロジェクトに大きな影響を与え始めています。本記事では、この1ヶ月間の主要な出来事を時系列で網羅し、Pi Networkが着実に次のフェーズへと進んでいる核心を解説します。
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2025年6月Pi Networkまとめ:AI戦略の幕開けとオープンネットワークの確かな進捗
7月1日:コミュニティの祭典「Pi2Day 2025チャレンジ」開催
Pi Networkは、コミュニティの祭典である「Pi2Day」を祝い、「Pi2Day 2025チャレンジ」を開催しました。このイベントは、ユーザーがPiエコシステムの多様な機能(ユーティリティ)を実際に体験し、理解を深めることを目的としています。参加者は、Pi App Studioの探索やFireside Forumへの投稿など、複数のタスクを完了することで、エコシステムへの貢献を示す限定バッジを獲得しました。このチャレンジは、Piの進化をコミュニティ全体で祝い、エコシステムへの積極的な参加を促す重要な機会となりました。
Pi2Dayチャレンジ完全攻略:パイネットワークのエコシステムを深く知り限定バッチを手に入れよう
7月2日:技術的成熟の証:デスクトップノードに「公開鍵」が出現
Pi Networkのデスクトップノードアプリケーションに「公開鍵」が表示されるようになり、コミュニティで話題となりました。この公開鍵は、各ノードをネットワーク上で一意に識別する「身分証明書」としての役割を果たし、トランザクションの検証やセキュリティを強化する上で不可欠な要素です。この技術的なアップデートは、Pi Networkが目指す分散型エコシステムの基盤が着実に強化され、ネットワークがより安全で信頼性の高いものへと進化していることを示しています。ユーザー側で特別な操作は不要ですが、プロジェクトの技術的な成熟を示す重要な進展です。
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7月5日:国際ウォレット「Zypto」がKYB認証をクリア
Pi Networkの厳格なKYB(企業認証)プロセスを、国際的なデジタル資産ウォレット「Zypto」がクリアしたというニュースは、コミュニティに大きな衝撃を与えました。これは、Pi Networkが閉鎖的なエコシステムから脱却し、実績のある外部の金融サービスと連携する「本物の国際提携」の証明となります。Zyptoとの連携は、将来的にPiを法定通貨や他の暗号資産と交換する「オン/オフランプ」の役割を担う可能性を秘めており、Piがオープンメインネット移行後、グローバルな実用資産として機能するための重要な一歩と見なされています。
Pi Network、国際ウォレット「Zypto」のKYB承認でメインネット流通へ加速か?その重要性を徹底解説
7月8日:法定通貨へのゲートウェイ強化:KYBに新たなパートナーが追加
Pi Networkは、法定通貨と仮想通貨の交換を担う「オンランプ/オフランプ」サービスを拡充するため、KYBパートナーとして新たに**「Onramper」と「Onramp.money」**を追加したことを発表しました。
Onramp.money:各国のローカル決済手段に対応し、現地通貨で直接Piを取引できる可能性を開くプラットフォーム。
これらのパートナーの追加は、Piコインのグローバルなアクセシビリティを劇的に向上させ、世界中のユーザーがより手軽にPiエコシステムへ参加できる基盤を整えるものです。
7月12日:ノード機能が「Pi Desktop」へ進化、貢献度を可視化
Pi Networkのノードアプリケーションが、より包括的な**「Pi Desktop」へと進化しました。このアップデートでは、名称変更と共にアプリケーション全体のセキュリティが強化され、使いやすさも向上しました。さらに、ネットワークへの貢献度を可視化する「ノードランキングページ」**が新たに導入され、ノードの可用性や信頼性といった指標で上位5,000のノードが表示されるようになりました。これにより、高品質なノード運用が奨励され、ネットワーク全体の健全性と分散化が一層促進されることが期待されます。
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7月13日:追い風か?ベトナム新法がデジタル資産を合法化
ベトナムでデジタル資産を法的に保護される「資産」として認める新法「デジタル技術産業法」が可決されました。ベトナムには世界有数のPiユーザーコミュニティが存在するため、この法改正はPi Networkにとって大きな追い風となる可能性があります。Piの所有や取引が合法的な枠組みの中で保護される道が開かれ、Piを決済手段として受け入れる企業が増えるなど、エコシステムの商業活動が促進されると期待されています。ただし、過去の当局からの警告もあり、今後の関係構築が鍵となります。
ベトナム、デジタル資産を「実物資産」として保護へ:Pi Network他、暗号資産エコシステムに与える影響を徹底解説
7月15日・20日:市場の憶測を呼ぶ「クジラ」の動向と謎の巨大ウォレット
7月中旬、3億Pi以上を保有する謎の巨大ウォレット、通称「クジラ」の動きがコミュニティの大きな注目を集めました。このウォレットは、大手取引所OKXとの間で頻繁な資金移動が確認されており、その正体を巡って様々な憶測が飛び交いました。有力な仮説として、OKXのサブアカウント、Piコアチームの戦略的ウォレット、あるいは特定の大口投資家などが挙げられています。この動きは、オープンメインネット移行に向けた流動性確保などの「戦略的準備」ではないかとの見方がある一方、市場操作のリスクも指摘されており、Piの将来的な価格形成に大きな影響を与える可能性のある要素として注視されています。
【徹底解説】Pi Network「クジラ」の謎を追う:ODMウォレットとOKXの動向が示す未来とは?
7月23日:実用化への最終段階?Piウォレットに「直接購入」機能が登場か
7月下旬、Piウォレット内に法定通貨でPiコインを直接購入できる新機能が、一部ユーザー向けにテスト導入されているとの情報が浮上しました。公開された画像では、クレジットカードやデビットカードを使い、日本円などでPiを購入できる画面が確認されています。この機能が本格実装されれば、ユーザーは仮想通貨取引所を介さずにPiを手軽に入手できるようになり、参入障壁が劇的に低下します。これは、Piが「日常に根ざした仮想通貨」というビジョンを実現する上で、極めて重要なマイルストーンとなる可能性があります。
Pi Network、ウォレットで「直接購入」機能導入 仮想通貨決済の新たな未来を探る
2025年7月の総括
2025年7月は、Pi Networkが「エコシステムの信頼性構築」と「実用化に向けたインフラ整備」を両輪で強力に推進した1ヶ月でした。ZyptoをはじめとするKYBパートナーの拡充は、Piが外部の金融世界と接続する信頼の礎を築き、ウォレットの「直接購入」機能テストは、誰もがアクセスできる通貨という理念を具現化する動きです。技術面ではノード機能の進化、外部環境ではベトナムの法整備という追い風も吹いています。市場の憶測を呼ぶ「クジラ」の動向も含め、すべてのピースがオープンメインネットという大きな目標に向かって着実にはめ込まれていく、そんな期待を抱かせる1ヶ月だったと言えるでしょう。

