仮想通貨の世界では、ブロックチェーンのアップグレードが注目を集めています。特に、ステラルーメン(XLM)とパイネットワーク(Pi Network)の最新アップグレードは、処理速度やアプリ開発、分散化の観点から大きな進化をもたらしています。この記事では、両ネットワークのアップグレード内容や、パイの圧倒的なノード数がもたらす有利性、さらにはブロックチェーン上でのアプリ開発の仕組みを初心者向けに解説します。最新情報(2025年9月4日時点)を基に、投資家や開発者にとっての意義を探ります。
ステラルーメンのアップグレード:5000 TPSとSorobanの進化
ステラルーメンのブロックチェーンであるステラネットワークは、2025年9月3日に「Protocol 23」と「Whisk」というアップグレードを導入しました。これにより、以下のような進化が実現しています。
- 処理速度の向上:最大5000 TPS(トランザクション毎秒)に対応。VisaやMastercardに匹敵する性能で、国際送金やDeFiに最適 。
- Sorobanの強化:スマートコントラクトプラットフォーム「Soroban」が進化し、DeFiやリアルワールドアセット(RWA)のトークン化を加速。2025年Q2時点でDeFiのTVL(総ロックアップ価値)は約8400万ドルに成長し、7月には1億4070万ドルに達しました 。
- 大手提携:PayPal(PYUSD)、Visa、MoneyGramとの提携により、金融包摂やステーブルコインの基盤として実用化が進む。PYUSDの発行額は2億ドル超で、RWAの総額は4億4500万ドル以上に 。
これにより、ステラは単なる送金プラットフォームから、多機能な金融エコシステムへと進化。価格も2025年に0.4~0.5ドルに変動し、投資家の注目を集めています 。
パイネットワークのアップグレード:ノード数の圧倒的な強み
一方、パイネットワークもステラを基盤とした「Protocol 23」へのアップグレードを2025年8月に発表。以下の特徴が注目されています 。
- Linuxノードのリリース:2025年8月27日にLinux対応ノードをリリースし、開発者や技術者の参加が容易に。ノード運用の標準化が進む 。
- スマートコントラクトとKYC:Sorobanに似たスマートコントラクト機能と、ブロックチェーン層でのKYC実装で、規制準拠と分散化を両立 。
- ノードとユーザー数:アクティブノードは10,000以上、ユーザー数は7000万超、KYC完了は1900万、メインンネット移行は1000万超。
パイはメインネット移行中(2025年時点で「囲まれたネットワーク」フェーズ)で、商用化はこれからですが、コミュニティ主導の普及が強みです。v23.01メインンネットアップグレードは2025年9月3日にアクティブ化されました 。
ノード数の多さは有利か?
パイネットワークのアクティブノード(10,000以上)は、ステラの約77バリデーターノードを上回り、以下のような有利性をもたらします。
- 高い分散化:単一障害点を減らし、ネットワークの安定性と信頼性を強化。
- スケーラビリティ:トランザクション処理やDAppsの実行を支える基盤が強化。5000 TPS以上を目指す。
- コミュニティ参加:7000万ユーザーの参加により、新興国でのマイクロペイメントやDApps普及が期待される。
- 新たなユースケース:分散コンピューティング(例:AIトレーニング)など、ステラにはない可能性を開拓。
ただし、ノードの品質(低スペックデバイスが多い)や管理の複雑さ、KYCを管理するコアチームの影響力が課題。ステラは企業提携や実績で先行していますが、パイのノード数の多さは長期的なポテンシャルを示します。
ブロックチェーン上のアプリ開発:サーバーは不要?
ステラやパイのアップグレードで注目されるのが、Sorobanを使った分散型アプリ(DApps)の開発です。ブロックチェーン上のアプリは、従来のアプリとどう違うのでしょうか?
アプリをブロックチェーンに組み込むとは?
ステラのSorobanやパイのスマートコントラクトを使えば、以下のようなDAppsを構築できます 。
- DeFiアプリ(例:貸し借り、DEX)
- ステーブルコイン管理(例:PYUSD)
- トークン化(例:不動産のデジタル資産化)
これらのアプリは、スマートコントラクトとしてブロックチェーン上にデプロイされ、ネットワーク全体で実行されます。
サーバーの役割は?
従来のアプリでは、中央サーバーがロジックやデータベースを管理しますが、ブロックチェーンではノードがその役割を担います。
- ステラの場合:約77のバリデーターノードがトランザクションを検証・実行。特定のサーバーは不要。
- パイの場合:10,000以上のノードが処理を分担。分散化が進む分、安定性が向上。
ユーザーはウォレット(例:LobstrやPi Wallet)経由でDAppsにアクセス。フロントエンドはWebサーバーでホストされる場合がありますが、ロジックはブロックチェーン上で完結するため、中央サーバーの保守は不要です。
メリットと課題
メリット:改ざん不可能、透明性、サーバー管理コストの削減。
課題:パイはノードの品質や管理の複雑さが課題。ステラはノード数が少なく、中央集権性の議論も。
ステラ vs. パイ:どちらが有望?
ステラは、5000 TPSの実績、PayPalやイオングループとの提携、成熟したエコシステムで先行。金融機関やステーブルコインの基盤として信頼性が高いです。一方、パイは10,000以上のノードと7000万ユーザーのコミュニティを背景に、分散化と新興国での普及に強み。メインネット完全公開後、DAppsや分散コンピューティングで化ける可能性があります。
投資視点:ステラは短中期で安定(0.3~0.8ドル予測)、パイは長期的なポテンシャル(価値不明)。両者の進展を追うなら、Stellar公式やPi Network公式をチェック!
まとめ:ブロックチェーンの未来を切り開く
ステラとパイのアップグレードは、ブロックチェーンの可能性を広げる一歩です。ステラの5000 TPSとSorobanは、金融包摂やDeFiを加速。パイのノード数は、分散化とコミュニティ主導の革新を約束します。どちらも新興国やステーブルコインの分野で注目すべき存在です。

