Pi Network「Pi2Day 2026」最新発表:AIと分散型インフラを拡張する3つの新機能とは?

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世界中で大規模なユーザーベースを誇るブロックチェーンプロジェクト「Pi Network」において、恒例の重要な節目である「Pi2Day 2026」が開催され、今後のプロジェクトの行方を決定づける重要な発表が行われました。
(記事要約元: Pi2Day 2026 公式ブログ

今回のアップデートの最大の特徴は、Piエコシステム「内部」の利便性向上にとどまらず、Piが構築してきたインフラを外部のサードパーティ(企業や開発者)へと広く開放し、拡張していくフェーズに入ったことです。本記事では、AI時代において不可欠な「計算資源」と「デジタルID」に焦点を当てた3つの新機能と、現在開催中の特別イベントについて、客観的かつ分かりやすく解説します。

エコシステムの外部拡張を目指す「Pi2Day 2026」の核心

本セクションでは、Pi Networkにとって重要な節目である「Pi2Day 2026」の全体像と、今回の発表が意味するエコシステムの大きな方向転換について解説します。

現代のAI技術の急速な発展に伴い、膨大な処理を行うための「計算資源(コンピューティングパワー)」と、デジタル世界で安全に活動するための「確かな身元確認(アイデンティティ)」の需要がかつてないほど高まっています。

Pi2Day 2026では、これらの課題に直接アプローチするため、以下の3つの重要な機能が発表されました。

  1. SoloHost(ローカルAI・分散コンピューティングのフレームワーク)
  2. Pi Sign-in(外部サービスへのシームレスな認証機能)
  3. PiVerify(外部向けの実人間検証・KYCサービス)

これらのリリースは、Pi Networkが単なる暗号資産プロジェクトから、実世界で機能する包括的なデジタルインフラへと進化していることを示しています。

1. ローカルAIと分散コンピューティングを牽引する「SoloHost」

ここでは、新機能の一つである「SoloHost」に焦点を当て、個人の端末で安全にAIを動かす仕組みと、世界中のコンピューターの力を結集するアプローチについて詳述します。

「SoloHost」は、Pi Desktop(PC向けアプリケーション)上で動作する、オープンなソフトウェア公開フレームワークです。このシステムは、大きく分けて2つの革新的な用途を持っています。

  • ローカルAIの稼働: 個人のパソコン上で直接AIエージェント(今回リリースされた「Hermes」など)を動かすことができます。これにより、個人のデータを外部のクラウドサーバーに送信する必要がなくなり、プライバシーを強固に保護した状態でAIの恩恵を受けることが可能になります。
  • 分散コンピューティング: Pi Networkには、世界中で42万台以上稼働している「ノード(ネットワークを支える個々のコンピューター)」が存在します。SoloHostは、この膨大なノードの余剰な計算能力を束ね、AIの処理などの高度なタスクを分散して実行する基盤を提供します。

複雑なサーバー設定を必要とせず、ユーザーが日常的に使うパソコンを通じて、最新のAI技術と分散型ネットワークに貢献・活用できる点が大きな魅力です。

【仮定と考察】42万台のノードが本気を出したらどうなる?

「42万台の家庭用PCを集めても、大したパワーにはならないのでは?」と思うかもしれません。しかし、これらが一つのネットワークとして連動した場合、そのポテンシャルは計り知れません。少し仮定の話をして、その規模感を具体的にイメージしてみましょう。

一般家庭用PC 42万台が分散コンピューティングにフル参加した場合、理論上の計算能力は 1.0〜1.5 EFLOPS(エクサフロップス)前後 になると予想されます。これは、1秒間に100京回の計算を行うという途方もない数字です。
実は、2020年の新型コロナウイルス流行初期、世界中の有志が参加した医療解析プロジェクト「Folding@home」が、約40万〜70万人の規模で史上初のエクサスケール(最大2.43 EFLOPS)を達成したという歴史的な事実があります。

この 1.0〜1.5 EFLOPS という規模は、米国の「Frontier」など、現代の世界最高峰のスーパーコンピュータに匹敵します。もしこのパワーをすべてAI開発に投入できたら、以下のような未来が考えられます。

  • 超巨大AIの自律的な構築: 現在の最先端であるGPT-5クラス(数千億〜1兆パラメータ規模)のAIモデルを、国家や巨大テック企業に頼ることなく、民間のネットワークだけでゼロから学習(トレーニング)させることが可能になります。
  • 全人類規模の同時利用: 世界中の数千万人が同時にAIに質問しても、1秒未満で即座に回答を返せるほどの凄まじい処理能力を発揮します。

⚠️ 現実的な「壁」
ただし、これほど完璧な未来が明日すぐ訪れるわけではありません。家庭のネット回線はデータセンターの専用ケーブルに比べて遅いため、「通信速度の壁」が分散学習の大きなボトルネックとなります。また、データの安全性(セキュリティ)を担保する特殊な暗号化技術も必要です。しかし、理論上は「世界を変えるレベルのAIインフラ」を、コミュニティの力だけで構築できる可能性があるという点は、Pi Networkの持つ最大の魅力と言えるでしょう。

2. シームレスな外部連携を実現する「Pi Sign-in」

次に、私たちが複数のデバイスや外部サービスを安全かつスムーズに利用するために不可欠な、新しい認証システム「Pi Sign-in」の仕組みを紐解きます。

「Pi Sign-in」は、ユーザーが自身のPiアカウントを用いて、外部のウェブサイトやアプリに安全にログインできる機能です。いわゆる「シングルサインオン(一つのIDで様々なサービスを使える仕組み)」として機能します。

特に重要なのは、前述のSoloHostで稼働するローカルAIとの連携です。パソコン上で動いているAIに、手元のスマートフォンから安全にアクセスするためには、「確かに自分が所有しているデバイスである」という証明が必要です。Pi Sign-inは、複雑なネットワーク設定なしに、Piアカウントという「安全なデジタル空間のマスターキー」を用いて、デバイス間や外部サービス間のアクセスをスムーズに連携させます。

3. 1,800万人の実績を外部へ提供する「PiVerify」

デジタル空間での信頼構築に直結する機能として、Piの強力な身元確認システムを外部企業へ提供する「PiVerify」の概要とその重要性を解説します。

AIによる高度なフェイク技術が蔓延する中、「サービスを利用しているのが本物の人間であるか」を確認することは、あらゆるビジネスにおける最重要課題です。これに応えるのが「PiVerify」です。

Pi Networkはこれまで、AIによる自動チェックと人間による検証を組み合わせたハイブリッドKYC(顧客身元確認)モデルを構築し、200以上の国と地域で1,800万人以上の身元確認を完了させてきました。PiVerifyは、この巨大で強固な身元確認インフラを、外部の金融機関、Web3サービス、AIプラットフォームなどに提供するサービスです。

外部の企業はPiVerifyを利用することで、自社サービスのフェイクアカウントを排除できます。また、利用企業はサービス料をPiで支払う仕組みとなっており、これによりPi自体の実用性(ユーティリティ)も向上する設計となっています。

新機能 主な機能と役割 もたらされる価値
SoloHost ローカルAI稼働と分散コンピューティング環境の提供 データプライバシーの保護と、42万以上のノード資源の活用
Pi Sign-in Piアカウントによる外部サービス・複数端末でのログイン パスワード管理の煩雑さ解消と、シームレスなデバイス連携
PiVerify 外部プラットフォーム向けの実人間検証(KYC)サービス フェイクアカウントの排除と、デジタル経済における信頼基盤の提供

自分のPCの負担は?AIは無料で使える?

インフラを利用・提供する上で生じる「PCへの負担」と「利用コスト」の関係性について、Web3特有の経済圏の視点から解説します。

「42万台のパワー」と聞くと、自分のパソコンが勝手に使われて重くなるのではないか、また、AIを使うのにお金がかかるのではないかと不安になる方もいるでしょう。しかし、心配は不要です。

  • PCへの負担(オプトイン方式): SoloHostにおけるリソースの提供は、ユーザー自身が自発的に許可(オプトイン)する仕組みです。「パソコンを使っていない時間の余剰リソースだけを提供する」といった設定が可能であり、日常の使用を妨げることはありません。
  • トークンエコノミー(利用コストと報酬): 個人が自分のPCでローカルAIを動かす分には基本的に無料です。一方、ネットワーク全体の巨大な計算資源を利用してビッグデータを処理したい「外部企業」や、PiVerifyを利用したい「サードパーティ」は、利用料を暗号資産「Pi」で支払います。そして、リソースや検証作業を提供した個人のノードには、報酬として「Pi」が還元されます。

つまり、企業がコストを払い、リソースを提供した個人が稼ぐという、健全な経済の循環(トークンエコノミー)が設計されているのです。

限定バッジを獲得!「Pi2Day Ecosystem Quest」の開催

発表された新機能の理解を深めるための実践的なステップとして、期間限定で開催されているユーザー参加型のイベントについて紹介します。

Pi2Dayの開催を記念し、ユーザー(Pioneer)向けに「Pi2Day Ecosystem Quest(エコシステムクエスト)」が実施されています。このイベントは、今回発表された新機能を実際に体験し、Piのインフラがどのように機能しているかを遊びながら学べるよう設計されています。

  • クエスト内容: 新しいアプリの発見、機能のテスト、および今回のアップデートに関するクイズへの回答。
  • 参加特典: クエストを完了すると、Piチャットやソーシャルプロフィールで表示できる「特別版インアプリバッジ」が獲得できます。
  • 参加期限: 7月13日までとなっています。Piマイニングアプリのホーム画面右上にある「Pi2Day」アイコンからすぐに参加可能です。

クイズの答えは公式ブログを読めば内容を理解すれば答えられます。何度もやり直せるのでぜひどうぞ。(全部英語です。)

Pi2Day Ecosystem Questのクイズ画面

まとめ:Piエコシステムが描く、次世代Web3インフラへの進化

最後に、今回発表された新機能とイベントが相互にどう結びつき、Pi Networkの未来をどのように形作っていくのかを総括します。

Pi2Day 2026での発表は、単なるアプリ機能の追加ではありません。SoloHostによる計算資源の供給、Pi Sign-inによるシームレスな接続、そしてPiVerifyによる確固たる信頼の構築。これら3つが連動することで、Pi Networkは外部の世界に対して価値を提供する、強固なWeb3インフラストラクチャーへと変貌を遂げようとしています。

7月13日までの期間限定で開催されている「Pi2Day Ecosystem Quest」は、これらの最新技術に触れる絶好の機会です。ぜひPiアプリを開き、クエストに参加して、最先端のデジタルインフラが形成されていく過程をご自身で体験してみてください。

Pi2Day Ecosystem Questの完了画面とバッジ

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