Pi Networkは、スマホで気軽に暗号資産をマイニングできる点を特徴とし、世界的に大きな関心を集めているプロジェクトです。2021年末頃から本格的にエンコーズド・メインネット(Enclosed Mainnet)期間に入り、現在はKYCの推進およびエコシステム整備が進められています。その上で2025年Q1のオープンネットワーク(Open Network)開始を目指している点が注目を集めています 。
メインネットローンチとアプリ100種類の重要性
Pi Networkのメインネットが正式にオープンする際、100種類のDAppが稼働していることが大きなマイルストーンとして設定されています。これはネットワーク上に多種多様なアプリケーションが存在し、実際にPi通貨(Pi Coins)を使った取引・サービス利用が可能となる環境を整えるためです。こうしたユーティリティーの拡充により、オープンネットワーク後のPiの価値や使い道がより明確になると期待されています。
進捗状況:すでに20のMainnetアプリが登場
目標の100アプリに対して、現時点で20のMainnet対応アプリが公開されており、Piブラウザからアクセスできるようになっています 。これらのアプリの多くはサービス提供やゲーム、Eコマースなどさまざまな分野をカバーしており、実際にPi通貨による決済や利用体験が可能です。
公開されている主なアプリ一覧
20のアプリのうち、代表例をいくつかご紹介します:
- Core for Pi: Pi Networkの基盤的機能をサポートするユーティリティ系アプリ
- Pi Game: ゲーム感覚でPiコインを利用できるサービス
- Explore Pi: Piエコシステム内を探索するための情報プラットフォーム
- Work Force Pool: ブロックチェーン上で仕事のやり取りを行うマッチングアプリ
- Butter Mall: Piコインを使ったEコマース取引が可能なショッピングサービス
- Latin Chain Platform: ゲームやエンタメなど幅広いユースケースを想定したプラットフォーム
- One Pie Mall: 仮想通貨資産で商品を購入できるオンラインモール
- De Pito Go Travel Service: 旅行販売をPiで行うサービス
- Dia Mall: こちらもEコマース系のモールアプリ
- My My Fist App: ビジネス系アプリとしてPiコイン決済をサポート
- GPM Global Pie Market: グローバル規模の市場を目指すマーケットプレイス
- Pi Kit Place: Piを使った取引所やサービスを統合
- Radio For Us Para Pi: ラジオエンタメをブロックチェーンと結び付ける実験的アプリ
- Internet Speed Chat GTP Fur Pi: コミュニケーションやインターネット速度をモニタするユーティリティ
- Pit For Pi: 不特定用途のトランザクションやサービスを提供
上記の他にも、Map of Pi(Piコイン対応の店舗やサービスを地図上に表示するアプリ)や、Chainmall(分散型Eコマースプラットフォーム)などのプロジェクトもPi Ecosystemを支えるアプリの一例として注目を集めています。
KYCとメインネット移行の重要性
Pi Networkは多くのユーザーが手軽にマイニングできる一方で、不正アカウントやbotによる濫用を防ぐためにKYC(本人確認)を厳格に行っています。この結果として、全ユーザーのKYC進捗数がメインネットローンチに大きく影響します。現在までに
- 約1800万人のKYCが完了
- 800万人以上がメインネット移行済み
とされており、今後もさらなる増加が期待されています 。KYCとメインネット移行が進むほど、多くのユーザーが実際にPiを利用できるようになり、ブロックチェーンとしての分散性・価値が高まるという考え方です。
2025年Q1のオープンネットワークに向けた動き
Pi Networkのオープンネットワークは、2025年Q1の開始を目標として準備が進められています 。オープンネットワークでは外部のウォレットや取引所との接続が可能となり、Piコインを自由に他の通貨へ交換したり、外部DAppやサービスとの連携が行えるようになる見込みです。
ただし、必要条件が整わない場合はローンチ時期の延期も想定されます。特に以下の条件が重視されており、進捗状況によって日程が前後する可能性があります:
- 十分な数のユーザーがKYCを完了し、メインネットへ移行している
- 100種類のアプリケーションが稼働できるエコシステムが構築されている
- ブロックチェーンの安全性と拡張性が十分に担保されている
ユーザーに求められる準備
ユーザー(Pioneers)は早めにKYCを完了し、メインネット移行の手続きを行うことが推奨されます。Piブラウザやアプリ内のメインネットチェックリストを活用し、それぞれのステップを確実に進めることで、オープンネットワーク開始後にスムーズにPiコインを活用できる環境を整えましょう。
今後の展望と注意点
今後、Pi Networkの開発チームとコミュニティによるアプリケーションの追加開発・機能拡張が活発に行われる見込みです。特にメインネットでの実利用が増えれば、Piコインの実際の価値形成にも影響が出てくるでしょう。
一方で、Mainnet対応アプリはPi Core Teamの公式認可を受けていない場合もあり、その品質や安全性は各開発者・運営者次第です。自己責任でアプリを利用し、セキュリティリスクを十分に理解した上で行動することが大切です。
まとめ
Pi Networkは2025年Q1のオープンネットワーク開始に向け、着々と準備を進めています。すでに20のMainnetアプリがPi Browserを通じて利用可能となり、KYCおよびメインネット移行数も増加を続けています 。このまま順調に拡大と技術検証が進めば、100アプリ稼働達成やオープンネットワークの安定運用も視野に入るでしょう。
今後のスケジュールやアプリ開発には引き続き注目が集まっており、Piコミュニティ全体が協力してより成熟したエコシステムづくりを目指しています。状況に合わせて最新情報をチェックしつつ、KYCやメインネット移行手続きを早めに済ませ、Pi Networkが生み出す新たな可能性を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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